2016年4月2日土曜日

「返り点」完全ガイド。

「返り点」完全ガイド。
このブログは、PC上では「縦書き」で表示され、ブラウザがIEであるとして、マウスポインタが、「縦書きの部分」にある時に、マウスのホイールを回すと、左右にスクロールし、「横書きの部分」では、上下にスクロールします。
下に見えてゐる、スクロールノブでスクロールする場合は、左右にだけスクロールします。
(〇一)
(a)レ
(b)一レ 上レ 甲レ 天レ
(c)一 二 三 四 五 ・ ・ ・ ・ ・
(d)上 下 中
(e)甲 乙 丙 丁 戊 ・ ・ ・ ・ ・
(f)天 地 人
(g)―(ハイフン)
(h)再読文字
について、「完璧」に説明したいと思ひます。
ただし、
(〇二)
ブラウザの関係で、
(g)縦線(ハイフン)
を「うまく表示」出来ないことが有る場合は、そのことを、予め、お詫びします。
(〇三)
「正しく表示されてゐる」場合、
(g)縦線(ハイフン)は、
⑩ 訓読 漢文
のやうに、
⑩「漢字(訓)と漢字(読)の間」にあって、
⑩「返り点(二)」は、
⑩「縦線(ハイフン)の左側」に付きます。
(〇四)
「返り点」が付いてゐない「漢字」は、「そのまま、上から下へ読む」⇔
「返り点」が付いてゐない「漢字」から「上の漢字へ、返ることはない」。
といふことを、「公理(〇四)」とします。
(〇五)
「返り点」が付いてゐる 「漢字」は、「上の漢字へ返る」⇔
「返り点」が付いてゐる 「漢字」は、「下の漢字へ返ることはない」。
といふことを、「公理(〇五)」とします。
(〇六)
「レ点」は、「レ点以外」の「返り点」に置き換へることが出来る。
といふこと、すなはち、
(a)レ
(b)一レ 上レ 甲レ 天レ
の場合は、
(c)一 二 三 四 五 ・ ・ ・ ・ ・
(d)上 下 中
(e)甲 乙 丙 丁 戊 ・ ・ ・ ・ ・
(f)天 地 人
に「置き換へる」ことが出来る。
といふことを、「公理(〇六)」とします。
然るに、
(〇七)
WHO ARE YOU
YOU WHO ARE
あなたは 誰  ですか
であるならば、
WHO から、
ARE へ、「返ってゐる」。
従って、
(〇八)


あなたは ですか
がさうであるやうに、
「返り点」は、例へば、
2 3 1
2 3 4 1
2 4 3 1
2 4 1 3
2 4 5 1 3
といふ「順番」を、表すことが出来ない。
といふことは、「公理(五)」である。
(〇九)
① 非
② 使 籍誠不一レ上レ 心 有 以済甲レ
③ 使十三 籍誠不 以済十二十一
④ 使 籍誠不 妻子 飢寒 良心 銭財 以済 医薬
⑤ 知 我不 小節 而 恥 功名 不 必 顕 于天下 也。
⑥ 知 我不 小節 而 恥 功名 不上レ 于天下也。
⑦ 恐 衆狙之不一レ 己。
⑧ 恐 衆狙之不一レ 於己
⑨ 恐 衆狙之不 常馴 於己
⑩ 三分 天下
⑪ 知以 治一レ 人。
⑫ 知以 治一レ 人。
⑬ 夫庸知 其年之 先後-生 於吾乎。
⑭ 未 嘗 不息 痛恨 於桓霊也。
ss 可否
⑯ 尚不 可否
⑰ 盍 各言 爾志
sに対する「書き下し文」は、
.次のやうに、なります。
① 書を読まざるに非ず。
② 籍をして誠に妻を畜ひ飢ゑを憂ふるを以て心を乱さず財有りて以て医を済さ使む。
③ 籍をして誠に妻を畜ひ飢ゑを憂ふるを以て心を乱さず財有りて以て医を済さ使む。
④ 籍をして誠に妻子を畜ひ飢寒を憂ふるを以て良心を乱さず銭財有りて以て医薬を済さ使む。
⑤ 我の小節を羞ぢずして功名の必ずしも天下に顕はれざるを恥づるを知ればなり。
⑥ 我の小節を羞ぢずして功名の天下に顕はれざるを恥づるを知ればなり。
⑦ 衆狙の己に馴れざるを恐る。
⑧ 衆狙の己に馴れざるを恐る。
⑨ 衆狙の常には己に馴れざるを恐る。
⑩ 天下を三分す。
⑪ 人を治める所以を知る。
⑫ 人を治める所以を知る。
⑬ 夫れ庸ぞ其の年の先後生なるを知らんや。
⑭ 未だ嘗て桓霊に嘆息痛恨せずんばあらざるなり。
⑮ 未だ可否を知らず。
⑯ 尚可否を知らず。
⑰ 盍ぞ各々爾の志を言はざる。
然るに、
(一〇)
① 非
② 使 籍誠不一レ上レ 心 有 以済甲レ
⑤ 知 我不 小節 而 恥 功名 不 必 顕 于天下 也。
⑥ 知 我不 小節 而 恥 功名 不上レ 于天下也。
⑦ 恐 衆狙之不一レ 己。
⑧ 恐 衆狙之不一レ 於己
⑪ 知以 治一レ 人。
⑫ 知以 治一レ 人。
ss 可否
⑯ 尚不 可否
の場合は、
(a)レ
(b)一レ 上レ 甲レ 天レ
を、含んでゐる。
従って、
(一一)
「公理(〇六)」により、
① 非
② 使 籍誠不一レ上レ 心 有 以済甲レ
⑤ 知 我不 小節 而 恥 功名 不 必 顕 于天下 也。
⑥ 知 我不 小節 而 恥 功名 不上レ 于天下也。
⑦ 恐 衆狙之不一レ 己。
⑧ 恐 衆狙之不一レ 於己
⑪ 知以 治一レ 人。
⑫ 知以 治一レ 人。
ss 可否
⑯ 尚不
といふ「返り点」は、
① 非
② 使 籍誠不 以済
⑤ 知 我不 小節 而 恥 功名 不 必 顕 于天下 也。
⑥ 知 我不 小節 而 恥 功名 不 于天下 也。
⑦ 恐 衆狙之不
⑧ 恐 衆狙之不 於己
⑪ 知以 治
⑫ 知以 治
ss 可否
⑯ 尚不 可否
といふ「返り点」に等しい。
(一二)
(a)レ点 は、
① 非
① 非
① 書を読まざるに非ず。
がさうであるやうに、
(a)「一字だけ、上の字に返る」際に用ゐます。
然るに、
(一三)
① 非
と書くよりも、
① 非
と書く方が、「簡単」であり、
① 非
と書くよりも、
① 非
と書く方が、「簡単」である。
従って、
(一四)
① 四  三 二 一 の「省略形」が、
① レ レ レ    である。
といふ風に、理解することが出来る。
従って、
(一五)
私自身は、「レ点は下の字に属して左肩につけ、その他の一二点などは字の左下につける(原田種成、私の漢文講義、1995年、41頁)。」といふ風には、考へません。
(一六)
(b)一レ 上レ 甲レ 天レ は、
② 使 籍誠不一レ上レ 心 有 以済甲レ
② 籍をして誠に妻を畜ひ飢ゑを憂ふるを以て心を乱さず財有りて以て薬を済さ使む。
がそうであるやうに、
(b)「一字だけ上に返り、更に、二字以上、上の字に返る」際に用ゐます。
ところで、
(一七)
(b)一レ に対して、
(b)二レ は、
(b)二レ 一 に、相当します。
然るに、
(一八)
(b)二レ 一 は、
(b)二 一 一 に、相当する一方で、
(b)二 一 一 であれば、
(b)二 に対して、
(b)一 から「返り」、その上で、もう一度、
(b)一 から「返る」ことになる。
従って、
(一七)(一八)により、
(一九)
(b)一レ   に対して、
(b)二レ 一 は有り得ません。
従って、
(二〇)
(b)一レ 上レ 甲レ 天レ に対して、それぞれ、
(b)二レ 中レ 乙レ 地レ 等の「返り点」も、有り得ません。
(二一)
(d)上 中 下 は、
「二字」を用ゐる際は、
(d)上 → 下
の「順」で用ゐ、
「三字」を用いる際は、
(d)上 → 中 → 下
の「順」で用ゐます。
(二二)
(c)一 二 三 四 五 ・ ・ ・ ・ ・
(d)上 中 上
(e)甲 乙 丙 丁 戊 ・ ・ ・ ・ ・
(f)天 地 人
の四つは、
④ 使 籍誠不 妻子 飢寒 良心 銭財 以済 医薬
④ 籍をして誠に妻子を畜ひ飢寒を憂ふるを以て良心を乱さず銭財有りて以て医薬を済さ使む。
がそうであるやうに、「二字以上、上の字に返る」際に用ゐます。
然るに、
(二三)
古田島氏が返り点を非論理的だと指摘する根拠は、足りなくなる可能性があるからということらしい。しかし、これは簡単に解決できる。すべて一二点に変換すればいいのである。一二点は無限にあるから、どんなに複雑な構文が出現しても対応できる。実際、一二点しか施していないものも過去にはあった(ブログ、困窮庵日乗)。
然るに、
(二四)
② 乙 下 二 レ   一レ  上レ  レ   甲レ
④ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
を「一二点」に変換すると、
③ 十三 八 五 二 一 四 三 七 六 十 九 十二 十一
となるものの、
③ 使十三 籍誠不 以済十二十一
の場合は、
③ 五 二 一 四 三
だけを見ても、
③ 下(一)から上(二)へ返ってゐて、
③ 上(二)から下(三)へ返ってゐる。
従って、
(二五)
③ 十三 八 五 二 一 四 三 七 六 十 九 十二 十一
の場合は、
③ 下から上へ返り、
③ 上から下へ返る。
といふ、ことになる。
然るに、
(二六)
② 乙 下 二 レ   一レ  上レ  レ   甲レ
④ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
の場合は、
④ 下 二 一 中 上
であれば、
④ 二 一
に対して、
④ 中 上
は、「別の、返り点」であるため、
④ 人 丙 下 二 一 中 上 乙 甲 二 一 地 天
に於ける、
④ 二 一
④ 下 中 上
④ 丙 乙 甲
④ 二 一
④ 人 地 天
の場合は、
③ 下から上へ返る。
だけであって、
③ 上から下へ返る。
といふことが無い。
そのため、
(二七)
一二点は無限にあるから、どんなに複雑な構文が出現しても対応できる。実際、一二点しか施していないものも過去にはあった(ブログ、困窮庵日乗)。
といふことが、「本当」であったとしても、
② 使 籍誠不一レ上レ 心 有 以済甲レ
③ 使十三 籍誠不 以済十二十一
に於いて、
②に対する、
③は、「極めて、読みにくい」。
従って、
(二八)
(c)一 二 三 四 五 ・ ・ ・ ・ ・
(d)上 下 中
(e)甲 乙 丙 丁 戊 ・ ・ ・ ・ ・
(f)天 地 人
に対して、
(c)一 二 三 四 五 六 七 八 九 十 十一 十二 十三 ・ ・ ・ ・
だけからなる「返り点」は、「極めて、読みにくい」。
(二九)
(c)一レ & 一 二 三 四 五 ・ ・ ・ ・ ・
(d)上レ & 上 下 中
(e)甲レ & 甲 乙 丙 丁 戊 ・ ・ ・ ・ ・
(f)天レ & 天 地 人
の四つは、
② 使 籍誠不一レ上レ 心 有 以済甲レ
② 籍をして誠に妻を畜ひ飢ゑを憂ふるを以て心を乱さず財有りて以て薬を済さ使む。
④ 使 籍誠不 妻子 飢寒 良心 銭財 以済 医薬
④ 籍をして誠に妻子を畜ひ飢寒を憂ふるを以て良心を乱さず財有りて以て医薬を済さ使む。
がそうであるやうに、
(a)を「挟んで返る」場合に、(c)を用ゐ、
(c)を「挟んで返る」場合に、(d)を用ゐ、
(d)を「挟んで返る」場合に、(e)を用ゐ、
(e)を「挟んで返る」場合に、(f)を用ゐます。
ただし、
(三〇)
(a)レ
(c)一 二 三 四 五 ・ ・ ・ ・ ・
を挟んで、
(d)上 下
(d)上 中 下
を用ゐようとする時に、
(d)上 中 下
の三つでは「足りない」場合は、
⑤ 知 我不 小節 而 恥 功名 不 必 顕 于天下 也=
⑤ 我の小節を羞ぢずして功名の必ずしも天下に顕はれざるを恥づるを知ればなり。
がそうであるやうに、已むを得ず、
⑤ 囗 レ 二 一 囗 下 中 上
ではなく、
⑤ 戊 レ 二 一 丁 丙 乙 甲
を用ゐます。
従って、
(三一)
⑤ 知 我不 小節 而 恥 功名 不 必 顕 于天下 也=
⑤ 我の小節を羞ぢずして功名の必ずしも天下に顕はれざるを恥づるを知ればなり。
から、
⑤ 常 の「一字」を除くと、
⑥ 知 我不 小節 而 恥 功名 不上レ
⑥ 我の小節を羞ぢずして功名の天下に顕(あら)はれざるを恥づるを知ればなり。
となって、「返り点」は、
⑤ 戊 レ 二 一 丁 丙  乙 甲 から、
⑥ 下 レ 二 一 中 上レ 二 一 に、変はります。
従って、
(三二)
初めから、
(c)一 二 三 四 五 六 七
(d)上 下 中 囗 囗 囗
(e)甲 乙 丙 丁 戊
(f)天 地 人 囗
くらゐの「返り点」が「用意」されてゐれば、良いものの、「返り点」には、そのやうな「配慮」が有りません。
(三三)
⑦ 恐衆狙之不馴 己。
⑧ 恐衆狙之不馴於己。
に於いて、
⑧       於
は、「置き字」なので、読みません。
そのため、
(三四)
「書き下し文」は、両方とも、
⑦ 衆狙の己に馴れざるを恐る。
⑧ 衆狙の己に馴れざるを恐る。
という風に、「同じ」になります。
ただし、
(三五)
(a)レ点  は、「一字だけ上の字に返る」際に用ゐる。
(b)一レ  は、「一字だけ上に返り、更に、二字以上、上の字に返る」際に用ゐる。
(b)一レ  は、「一二点や、上下点」等と、「合はせて」用ゐることが出来る。
(c)一二点 は、「二字以上、上の字に返る」際に用ゐる。
といふことから、
⑦ 恐衆狙之不馴 己。
⑧ 恐衆狙之不馴於己。
の「返り点」は、
⑦ 二 一レ レ
⑧ 二 一レ 二 一
といふことになり、「同じ」にはなりません。
然るに、
(三六)
(c)一二点 は、「二字以上、上の字に返る」際に用ゐる。
といふことから、
⑨ 恐衆狙之不必馴於己=
⑨ 衆狙の常には己に馴れざるを恐る。
の「返り点」は、
⑨ 四 三 二 一
になります。
従って、
(三五)(三六)により、
(三七)
(c)一二点 は、「二字以上、上の字に返る」際に用ゐる。
といふ「ルール」を、
(c)一二点 は、「字以上、上の字に返る」際に用ゐる。
といふ「ルール」に「変更」すれば、
⑦ 恐衆狙之不 馴 己。
⑧ 恐衆狙之不 馴於己。
⑨ 恐衆狙之不必馴於己。
の「返り点」は、三つとも、
⑦ 四 三 二 一
⑧ 四 三 二 一
⑨ 四 三 二 一
といふ風に、「同じ」になります。
従って、
(三八)
「初学者」の方であれば、取りあへず、
⑦ 恐衆狙之不馴己。
⑧ 恐衆狙之不馴於己。
⑨ 恐衆狙之不必馴於己。
に対して、
⑦ 恐 衆狙之不
⑧ 恐 衆狙之不 於己
⑨ 恐 衆狙之不 常馴 於己
のやうに、
⑦ 四 三 二 一
⑧ 四 三 二 一
⑨ 四 三 二 一
を打ってみて、その上で、
(a)レ   は、「一字だけ上の字に返る」際に用ゐる。
(b)一レ  は、「一字だけ上に返り、更に、二字以上、上の字に返る」際に用ゐる。
(b)一レ  は、「一二点や、上下点」等と、「合はせて」用ゐることが出来る。
(c)一二点 は、「二字以上、上の字に返る」際に用ゐる。
といふ「(煩雑な)ルール」から「判断」して、
⑦ 恐 衆狙之不一レ 己。
⑧ 恐 衆狙之不一レ 於己
⑨ 恐 衆狙之不 常馴 於己
のやうに、「返り点」としては、
⑦ 二 一レ レ
⑧ 二 一レ 二 一
⑨ 四 三  二 一
が「正しい」といふことを、「導き出す」ことを、勧めます。
(三九)
(g)―(ハイフン) は、
⑩ 三‐分天下=
⑩ 天下を三‐分す。
がそうであるやうに、
(g)「返る先の語」に限って、その語が、
(g)「熟語(WORD)」であることを、示してゐます。
従って、
(四〇)
三分 も、
天下 も、両方とも「熟語」ではあっても、
三分 の方は、三‐分 となり、
天下 の方は、天‐下 にはなりません。
(四一)
⑪ 知所以治人=
⑪ 人を治める所以を知る。
の「返り点」は、
⑪ 知以 治一レ 人=
とするのが、「一般的」であるやうです。
ところが、
(四二)
「中西 清 (著)、月洞 譲 (著)、漢文公式と問題正解法 (1967年) 、12頁」に於いて、
⑫ 知以 治一レ 人=
⑫ 人を治める所以を知る。
とされてゐます。
然るに、
(四三)
 漢文の返り点は大体の標準があったが、細かいところには違いがあった。
例えば、
(A) 欲捨 之
(B) 欲捨 之
(C) 我将 彼而不一レ 吾力 焉。
(D) 我将 彼而不上レ 吾力 焉。
これをどちらにするか協議したが、私が明治四十五年三月二十九日の官報に掲載された「漢文の句読・返点・添仮名・読方法」に従って、(A)に従うのがよいとし、(C)(D)はそれに記載がないが、「上・下」「上・中・下」は「一・二・三」などをまたいで読むときに用いるものであるから(C)を用いるのがよいと決めた。
(原田種成、漢文のすすめ、1992年、一一二頁)。
従って、
(四四)
原田先生の場合であれば、
⑪ 知以 治一レ 人=
⑪ 人を治める所以を知る。
のやうに、
(g)―(ハイフン)
は「不要」である。といふことになります。
従って、
(四五)
ハイフォンはなくとてもかまわない(二畳庵主人、漢文法基礎、1977年、31頁)。
といふことになるものの、「試験の際」にどうかと。といふことは、別の問題である。と、思はれます。
(四六)
「三省堂、明解古典学習シリーズ20、1973年、50頁」を見る限り、
⑬ 夫庸知 其年之 先後-生 於吾乎=
⑬ 夫れ庸ぞ其の年の先-後-生なるを知らんや。
といふ風に、なってゐます。
(四七)
「三省堂、明解古典学習シリーズ20、1973年、12頁」を見る限り、
⑭ 未 嘗 不息 痛恨 於桓霊也=
⑭ 未だ嘗て桓霊に 嘆‐息‐痛‐恨せ ずんばあらざるなり。
といふ風に、なってゐます。
従って、
(四八)
⑭ 嘆息 痛恨 於桓霊
といふ「四文字熟語」は、「公理(〇五)」の「例外」である。
といふことに、なります。
(四九)
(2)「未」は「未ダ~ズ」とよみ、「まだ~しない」の意で、「尚不」と同じである。
(中澤希男、澁谷玲子、漢文訓読の基礎、1985年、90頁)
従って、
(四九)により、
(五〇)
ss 可否
⑯ 尚不 可否
⑯ いまだ可否を知らず。
の場合は、「最初」に、
⑯ 尚不 の、
⑯ 尚  を、
⑯ いまだ と読み、「レ点」で戻って来た時に、
⑯  不 を
⑯ ず と読んでゐる。
従って、
(三九)(五〇)により、
(五一)
⑩ 三‐分 は、「二字」で「一語(WORD)」 であり、
⑮ 未   は、「一字」で「二語(WORDS)」である。
(五二)
[句法]
* 盍囗 再読文字で、音カフ。
「何不」が合わさったもの。
「何不囗」と同じ。
(三省堂、明解古典学習シリーズ16、1973年、16頁)
従って、
(五三)
⑰  盍 爾志
⑰ 何不 爾志
⑰ 盍ぞ各々爾の志を言はざる。
に於ける、
⑰ 盍=何不 こそは、「一字」で「二語(WORDS)」である。
平成廿八年三月二日、毛利太。

2015年8月28日金曜日

「返り点」入門。

ブロガー18(返り点入門)
このブログは、PC上では「縦書き」で表示され、マウスポインタが、「縦書きの部分」にある時に、マウスのホイールを回すと、左右にスクロールし、「横書きの部分」では、上下にスクロールします。下に見えてゐる、スクロールノブでスクロールする場合は、左右にだけスクロールします。
(〇一)
次の数字に対して、「返り点」を付けることにする。
654321。
654312。
651234。
615432。
651432。
651243。
615423。
51423。
53124。
7312645。
(〇二)
この時、「返り点」は、「漢字の左下」に付いてゐるとする。
従って、
(〇二)により、
(〇三)
書=書を読む。
であれば、
書 に対して、「返り点」は付いてゐないし、
漢文=漢文を読む。
であれば、
漢 に対して、「返り点」は付いてゐない。
(〇四)
「返り点」が付いてゐない「数字」を、「丸」で囲むと、次のやうになる。
65432①。
6543①2。
65①②③4。
6①543②。
65①43②。
65①②43。
6①54②3。
5①4②3。
53①24。
73①26④5。
(〇五)
「返り点」を付けると、次のやうになる。
①。
①2
①②③4
①5一レ②。
①4一レ②。
①②4一レ3。
①5一レ②3
①4②3
①2
①2④5
(〇六)
右の「返り点」を、「一二点」だけで表すと、次のやうになる。

①2
①②③4
①5
①4
①②4
①5②3
①4②3
①2
①2④5
然るに、
(〇七)
例へば、
①。
と書く方が、

と書くよりも、「簡単」である。
従って、
(〇五)(〇六)(〇七)により、
(〇八)
①。
①2
①②③4
①5一レ②。
①4一レ②。
といふ「返り点」は、

①2
①②③4
①5
①4
と書くのが、「面倒」であるため、「レ点」で済ませてゐると、思はれる。
然るに、
(〇九)
①②4一レ3。
①5一レ②3
に関しては、
①②4
①5②3
としても、それほど、「手間」は変はらない上に、
二 一レ
二 一レ 二 一
といふ「返り点」は、そもそも、「分りにくい」。
(一〇)
①2
①2④5
に関しては、
①2
①2④5
の方が、「読みやすい」。
(一一)
次の場合、「丸」で囲まれてゐる「数字」に、「返り点」は付きません。
65432①。
6543①2。
65①②③4。
6①543②。
65①43②。
65①②43。
6①54②3。
5①4②3。
53①24。
73①26④5。
といふ「数字」に対して、
レ レ レ レ レ
レ レ レ 二 一
レ 二 一
二 一レ レ レ
レ 二 一レ レ
レ 二 一レ
二 一レ 二 一
三 二 一
下 二 一 上
下 二 一 中 上
といふ「返り点」を付けてみて下さい。
(一二)
654321。
654312。
651234。
615432。
651432。
651243。
615423。
51423。
53124。
7312645。
といふ「数字」に対して、「返り点」を付けてみて下さい。
平成二七年〇八月二八日、毛利太。

2015年6月17日水曜日

返り点、括弧、漢文、白話。

ブロガーJ17
このブログは、PC上では「縦書き」で表示され、マウスポインタが、「縦書きの部分」にある時に、マウスのホイールを回すと、左右にスクロールし、「横書きの部分」では、上下にスクロールします。下に見えてゐる、スクロールノブでスクロールする場合は、左右にだけスクロールします。
(〇一)
漢文非中華人民共和国語也。以是、 中国語直読法雖盛而中国語不可以読中夏之書審矣。 如日本之学生有欲能読白文者則宜以括弧学其管到。
(〇二)
漢文は中華人民共和国語に非ざるなり。是を以て、 中国語直読法は盛んなりと雖も、中国語は以て中華の書を読む可から不ること審かなり。 如し日本の学生に能く白文を読まんと欲する者有らば則ち、宜しく括弧を以て其の管到を学ぶべし。
(〇三)
(a)漢文の補足構造は、「括弧」で表すことが出来る。
(b)補足構造を除くと、漢文と訓読の「語順」は、等しい。
(c)漢文の補足構造を「集合数」で表した時、訓読の語順は、「順序数」である。
といふ「三つの条件」の下で、
例へば、
人有喜与不如己者為友之心=
人有己者上レ友之心
人有〈喜{与[不〔如(己)〕者]為(友)}之心〉=
1C〈9{6[4〔3(2)〕5]8(7)}AB〉⇒
1〈{[〔(2)3〕45]6(7)8}9AB〉C=
人〈{[〔(己)如〕不者]与(友)為}喜之心〉有=
人に〈{[〔(己に)如か〕不る者]と(友と)為るを}喜ぶの心〉有り=
人には、自分よりも劣った者と(気楽な)友達になるのを喜ぶ心がある(金沢大学入試問題)。
といふ「括弧による、ソート(漢文訓読)」が、成立する。
(〇四)
C=囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗
B=囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗
A=囗囗囗囗囗囗囗囗囗囗
9=囗囗囗囗囗囗囗囗囗
8=囗囗囗囗囗囗囗囗
7=囗囗囗囗囗囗囗
6=囗囗囗囗囗囗
5=囗囗囗囗囗
4=囗囗囗囗
3=囗囗囗
2=囗囗
1=囗
に於いて、
CはBを含み、
BはAを含み、
Aは9を含み、
9は8を含み、
8は7を含み、
7は6を含み、
6は5を含み、
5は4を含み、
4は3を含み、
3は2を含み、
2は1を含む。
といふ際の、十六進数、
C B A 9 8 7 6 5 4 3 2 1。
を、「集合数」とし、
1番目、2番目、3番目、4番目、5番目、6番目、7番目、8番目、9番目、A番目、B番目、C番目。
といふ際の、十六進数、
1 2 3 4 5 6 7 8 9 A B C。
を、「順序数」とする。
(〇五)
1C96432587AB。
人有喜与不如己者為友之心。
に於いて、
C といふ「集合数」は、「96432587AB」といふ「十個の集合数」を含むものの、是を以て、
1C(96432587AB)。
人有(喜与不如己者為友之心)。
といふ風に、「括弧」で括る。
(〇六)
1C(96432587AB)。
人有(喜与不如己者為友之心)。
に於いて、
9 といふ「集合数」は、「6432587」といふ「七個の集合数」を含むものの、是を以て、
1C〔9(6432587)AB〕。
人有〔喜(与不如己者為友)之心〕。
といふ風に、「括弧」で括る。
(〇七)
1C〔9(6432587)AB〕。
人有〔喜(与不如己者為友)之心〕。
に於いて、
6 といふ「集合数」は、「4325」といふ「四個の集合数」を含むものの、是を以て、
1C[9〔6(4325)87〕AB]。
人有[喜〔与(不如己者)為友〕之心]。
といふ風に、「括弧」で括る。
(〇八)
1C[9〔6(4325)87〕AB]。
人有[喜〔与(不如己者)為友〕之心]。
に於いて、
4 といふ「集合数」は、「32」といふ「二個の集合数」を含むものの、是を以て、
1C{9[6〔4(32)5〕87]AB}。
人有{喜〔与〔不(如己)者〕為友]之心}。
といふ風に、「括弧」で括る。
(〇九)
1C{9[6〔4(32)5〕87]AB}。
人有{喜[与〔不(如己)者〕為友]之心}。
に於いて、
3 といふ「集合数」は、「2」といふ「一個の集合数」を含むものの、是を以て、
1C〈9{6[4〔3(2)〕5]87}AB〉。
人有〈喜{与[不〔如(己)〕者]為友}之心〉。
といふ風に、「括弧」で括る。
(一〇)
1C〈9{6[4〔3(2)〕5]87}AB〉。
人有〈喜{与[不〔如(己)〕者]為友}之心〉。
に於いて、
8 といふ「集合数」は、「7」といふ「一個の集合数」を含むものの、是を以て、
1C〈9{6[4〔3(2)〕5]8(7)}AB〉。
人有〈喜{与[不〔如(己)〕者]為(友)}之心〉。
といふ風に、「括弧」で括る。
然るに、
(一一)
人有(惻隠之心)=人に(惻隠の心)有り。
に於いて、
有 は、惻隠之心 に、係ってゐる。
然るに、
(一二)
管到というのは「上の語が、下のことばのどこまでかかるか」ということである。なんことはない。諸君が古文や英語の時間でいつも練習している、あの「どこまでかかるか」である。漢文もことばである以上、これは当然でてくる問題である(二畳庵主人、漢文法基礎、1984年、389頁)。
従って、
(一一)(一二)により、
(一三)
人有〈喜{与[不〔如(己)〕者]為(友)}之心〉。
に於ける
〈{[〔( )〕]( )}〉
といふ「括弧」は、
人有喜与不如己者為友之心。
といふ「漢文」の、「管到」を表してゐる。
然るに、
(一四)
人有〈喜{与[不〔如(己)〕者]為(友)}之心〉。
1C〈9{6[4〔3(2)〕5]8(7)}AB〉。
に於いて、
1C)〕)}AB
を、「順序数」とすると、
人有〈喜{与[不〔如(己)〕者]為(友)}之心〉=
1C〈9{6[4〔3(2)〕5]8(7)}AB〉⇒
1〈{[〔(2)3〕45]6(7)8}9AB〉C=
人〈{[〔(己)如〕不者]与(友)為}喜之心〉有=
人に〈{[〔(己に)如か〕不る者]と(友と)為るを}喜ぶの心〉有り。
といふ「括弧による、ソート(漢文訓読)」が、成立する。
然るに、
(一五)
漢語における語順は、国語と大きく違っているところがある。その補足構造における語順は、国語とは全く反対である(鈴木直治著、中国語と漢文、1975年、296頁)。
従って、
(一三)(一四)(一五)により、
(一六)
人有喜与不如己者為友之心(漢文)。
人に己に如か不る者と友と為るを喜ぶの心有り(訓読)。
に於いて、「異なる」のは、「語順」であって、
人有〈喜{与[不〔如(己)〕者]為(友)}之心〉。
人に〈{[〔(己に)如か〕不る者]と(友と)為るを}喜ぶの心〉有り。
に於ける、
〈{[〔( )〕]( )}〉
〈{[〔( )〕]( )}〉
といふ「補足構造」は、完全に、「等しい」。
然るに、
(一七)
人有己者上レ友之心
人有之心
のやうに、
乙 下 二 レ レ 一 上レ 甲
といふ「返り点(レ点を含む)」は、
地 丙 下 三 二 一 上 乙 甲 天
といふ「返り点(レ点を含まない)」に、
「置き換へ」ることが、出来る。
然るに、
(一八)
地 丙 下 三 二 一 上 乙 甲 天
といふ「返り点」は、
十 八 五 三 二 一 四 七 六 九
といふ「一二点」に、
「置き換へ」ることが、出来る。
然るに、
(一九)
十 八 五 三 二 一 四 七 六 九
に対して、
〈{[〔( )〕]( )}〉
を用ゐると、当然、
十 八 五 三 二 一 四 七 六 九=
十〈八{五[三〔二(一)〕四]七(六)}九〉⇒
〈{[〔(一)二〕三四]五(六)七}八九〉十=
一 二 三 四 五 六 七 八 九 十。
といふ「ソート(並び替へ)」が、可能となる。
然るに、
(二〇)
十 八 五  二 一 四 七  九
といふ「順番」を、例へば、
十 八 五  二  一 四 七 九
に変へた上で、「括弧」を、用ゐると、
十《八〈五[六{二(三〔一)〕四]}七〉九》⇒
《〈[{(〔一)二〕三四]五}六七〉八九》十。
といふ「形」に、ならざるを得ない。
然るに、
(二一)
五[六{二(三〔一)〕四]}
のやうな「括弧」、すなはち、
{[〔( )〕]}
ではなく、
[{(〔 )〕]}
のやうな「それ」は、「括弧」とは、言へない。
従って、
(一九)(二一)により、
(二二)
十 八 五  二 一 四 七  九
とは「逆」に、
十 八 五  二  一 四 七 九
のような「順番」を、「括弧」を用ゐて、「並び替へ」ることは、出来ない。
従って、
(一七)(一八)(二二)により、
(二三)
人有喜与如己者為之心。
に対して、
人有喜与己者為之心。
のような「語順」を、「括弧」を用ゐて、
人に己に如かる者とと為るを喜ぶの心有り。
といふ「訓読の語順」に、「並び替へ」ことは、出来ない。
然るに、
(二四)
二 五 三 一 四=
二(五[三〔一)〕四]⇒
([〔一)二〕三四]五=
一 二 三 四 五。
に於いて、
([〔 )〕]
は、「括弧」ではない。
然るに、
(二五)
白話文を訓読するとどうなるのか。玉里本の中から、白話特有の構造を持つ文の訓読例を見てみよう。
端‐的看這婆‐子的本‐事
端的に這の婆子の本事を看出し来たらず。
(勉誠出版、続「訓読」論、2010年、三三〇頁改)
従って、
(二四)(二五)により、
(二六)
端‐的看這婆‐子的本‐事
といふ「白話文の語順」を、「括弧」を用ゐて、
端‐的に這の婆‐子の本‐事を看し来たら不
といふ「日本語の語順」に、「並び替へ」ことは、出来ない。
加へて、
(二七)
二 五 三 一 四=
二 下 上 一 中
であるものの、
二 下 上 一 中
のやうな「返り点」は、「漢文訓読」に於いては、絶対に、有り得ない。
然るに、
(一六)により、
(二八)
もう一度、確認すると、
人有喜与不如己者為友之心(漢文)。
人に己に如か不る者と友と為るを喜ぶの心有り(訓読)。
に於いて、「異なる」のは、「語順」であって、
〈{[〔( )〕]( )}〉
〈{[〔( )〕]( )}〉
といふ「補足構造」は、完全に、「等しい」。
従って、
(二四)~(二八)により、
(二九)
人有喜与不如己者為友之心(漢文)。
人に己に如か不る者と友と為るを喜ぶの心有り(訓読)。
の場合は、「補足構造」は「等しい」ものの、
端的看不出這婆子的本事来(白話文)。
端的に這の婆子の本事を看出し来たらず(日本語?)。
の場合は、「補足構造」自体が、「異なる」ことになる。
然るに、
(三〇)
① 漢文の補足構造
② 訓読の補足構造
③ 中国語の補足構造
に於いて、
①と②は、等しい。
②と③は、等しくない。
といふことは、
①と③は、等しくない。
といふことに、他ならない。
従って、
(三〇)により、
(三一)
「補足構造」が、異なる以上、
① 漢文(文言)
③ 中国語(中華人民共和国の、国語)
にあって、
① は、「中国語」ではない。
平成二七年〇六月一七日、毛利太。

2015年5月18日月曜日

「括弧」のアルゴリズムと「返り点」。

括弧のアルゴリズムと返り点。
このブログは、PC上では「縦書き」で表示され、マウスポインタが、「縦書きの部分」にある時に、マウスのホイールを回すと、左右にスクロールし、「横書きの部分」では、上下にスクロールします。下に見えてゐる、スクロールノブでスクロールする場合は、左右にだけスクロールします。
(〇一)
1。
に於いて、
2の下側にあって、
2よりも小さい数字を( )で括ると、
(1)。
(〇二)
11。
に於いて、
2の下側にあって、
2よりも小さい数字を( )で括ると、
(11)。
(〇三)
21。
に於いて、
3の下側にあって、
3よりも小さい数字を( )で括ると、
(21)。
(〇四)
③ 3(1)。
に於いて、
2の下側にあって、
2よりも小さい数字を( )で括ると、
③ 3(2(1))。
(〇五)
④ 2‐21。
に於いて、
④ 2‐2=2
といふ風に、定義する。
従って、
(〇五)により、
(〇六)
2‐21。
に於いて、
2=2‐2
の下側にあって、
2よりも小さい数字を( )で括ると、
2‐2(1)。
従って、
(〇一)~(〇六)により、
(〇七)
Nの下側にあって、
Nよりも小さい数字を( )で括る。
といふことを、繰り返すことにより、
① 2(1)。
② 2(11)。
③ 3(2(1))。
④ 2‐2(1)
を、得ることが、出来るものの、これら「括弧」は、
① 21。
② 211
③ 31。
④ 221
といふ「返り点」に等しい。とする。
従って、
(〇七)により、
(〇八)
① 読(書)。
② 読(漢文)。
③ 不(読(書))。
④ 訓‐読(書)。
といふ「括弧」は、
① 読書。
② 読漢文
③ 不書。
④ 訓読書
といふ「返り点」に等しい。
注:④の「ハイフンはなくてもかまわない(二畳案主人、
漢文法基礎、昭和五九年、三一頁)。」
従って、
(〇八)により、
(〇九)
① 読(書)。
② 読(漢文)。
③ 不(読(書))。
④ 訓‐読(書)。
といふ「括弧」は、
①(書を)読む。
②(漢文を)読む。
③((書を)読ま)ず。
④(書を)訓‐読す。
といふ風に、「訓読」される。
(一〇)
8243365579。
に於いて、
1の下側にあって、
1よりも小さい数字は無い。
(一一)
⑤ 1243365579。
に於いて、
8の下側にあって、
8よりも小さい数字を( )で括ると、
⑤ 1(24336557)9。
(一二)
⑤ 18(4336557)9。
に於いて、
2の下側にあって、
2よりも小さい数字は無い。
(一三)
⑤ 18(2336557)9。
に於いて、
4の下側にあって、
4よりも小さい数字を( )で括ると、
⑤ 18(2(33)6557)9。
(一四)
⑤ 18(24(33)557)9。
に於いて、
6の下側にあって、
6よりも小さい数字を( )で括ると、
⑤ 18(24(33)(55)7)9。
(一五)
⑤ 18(24(33)6(55))9。
に於いて、
7の下側にあって、
7よりも小さい数字は無く、
9の下に数字は無い。
従って、
(一〇)~(一五)により、
(一六)
⑤ 18243365579。
に対して、
Nの下側にあって、
Nよりも小さい数字を( )で括る。
といふことを、繰り返すことにより、
⑤ 18(24(33)6(55)7)9。
といふ「括弧」を、得ることが、出来るものの、
この場合、
⑤ 18(24(33)6(55)7)9。
⑤ 17(24(33)6(55))。
⑤ 17(24(33)6(5))。
⑤ 17(24(3)6(5))。
といふ「括弧」は、
⑤ 182433559。
⑤ 17243355
⑤ 172433上レ5。
⑤ 172436一レ5。
といふ「返り点」に、等しい。
従って、
(一六)により、
(一七)
⑤ 我非常読漢文漢字也=
⑤ 我非(常読(漢文)学(漢字)者)也=
⑤ 18(24(33)6(55)7)9⇒
⑤ 1(2(33)4(55)67)89=
⑤ 我(常(漢文)読(漢字)学者)非也=
⑤ 我は常には漢文を読み漢字を学ぶ者に非ざるなり。
(一八)
31。
に於いて、
2の下側にあって、
2よりも小さい数字を( )で括ると、
⑥ 23(1)。
(一九)
⑥ 2(1)。
に於いて、
3の下側にあって、
3よりも小さい数字を( )で括ると、
⑥ 23(1)。
従って、
(一九)により、
(二〇)
⑥ 231。
に対して、
Nの下側にあって、
Nよりも小さい数字を( )で括る。
といふことを、繰り返すと、
⑥ 23(1)。
を、得ることになるものの、
⑥ 231。
に付く「返り点」は、
⑥ 2
である。
然るに、
(二一)
⑥ 文読漢=
⑥ 文
⑥ 漢を読三。む。
などといふ「漢文」も、「返り点」も、有り得ない。
加へて、
(〇七)(〇八)(〇九)により、
(二二)
② 読(漢文)=
② 2(11)⇒
② (11)2=
② (漢文)読=
② (漢文を)読む。
であるため、
⑥ 文読(漢)=
⑥ 23(1)⇒
⑥ 2(1)3=
⑥ 文(漢)読≠
⑥ 漢文を読む。
といふ「括弧」も、有り得ない。
従って、
(二〇)(二一)(二二)により、
(二三)
⑥ 2
といふ「返り点」と、
⑥ 23(1)。
といふ「括弧」は、有り得ない。
(二四)
⑦ 2413。
に対して、
Nの下側にあって、
Nよりも小さい数字を( )で括る。
といふことを、繰り返すと、
⑦ 2413 ⇒
⑦ 24(1)3 ⇒
⑦ 24((1)3)。
となるものの、
⑦ 2413。
に付く「返り点」は、
⑦ 2
である。
然るに、
(二五)
⑦ 文読漢訓=
⑦ 文=漢を訓す。
といふ「返り点」と、
⑦ 文読((漢)訓)=
⑦ 24((1)3)⇒
⑦ 2((1)3)4=
⑦ 文((漢)訓)読≠
⑦ 漢文を訓読す。
といふ「括弧」も、有り得ない。
従って、
(二三)(二五)により、
(二六)
⑥ WHAT IS THIS
⑦ WHAT ARE YOU DOING
に於ける、
⑥ 2 3 1。
⑦ 2 4 1 3。
のやうに、
2と、
1の間に、
2より大きな数字が
有る場合は、「返り点」と「括弧」を、付けけることが、出来ない。
(二七)
⑧ ABC4。
に於いて、
Aの下側にあって、
Aよりも小さい数字を( )で括った「結果」が、
⑧ A(BC)4。
であるとする。
(二八)
⑧ A(BC)4。
に於いて、
Bの下側にあって、
Cよりも小さい数字を( )で括った「結果」が、
⑧ A(B(C))4。
であるする。
従って、
(二七)(二八)により、
(二九)
⑧ A(B(C))4=
⑧ 3(2(1))4=
⑧ 三(二(一))四。
でなければ、ならない。
従って、
(二九)により、
(三〇)
⑧ 不読書也。
に於いて、
⑧ 不(読(書))也。
といふ「括弧」が、成立するのであれば、
⑧ 不(読(書))也=
⑧ 三(二(一))四。
でなければ、ならない。
従って、
(三〇)により、
(三一)
⑧ 三(二(一))四。
が、「一二点」であるならば、
⑧ 不也=
⑧ 不ii書也。
でなければ、ならない。
従って、
(三〇)(三一)により、
(三二)
⑧ 不読書也=
⑧ 不ii書也=
⑧ 不(読(書))也 ⇒
⑧ ((書)読)不也 =
⑧ ((書を)読ま)不るなり。
でなければ、ならない。
平成二七年〇五月一八・一九日、毛利太。

2015年3月25日水曜日

「返り点」と「括弧」(2.5)。

ブロガー15
このブログは、PC上では「縦書き」で表示され、マウスポインタが、「縦書きの部分」にある時に、マウスのホイールを回すと、左右にスクロールし、「横書きの部分」では、上下にスクロールします。下に見えてゐる、スクロールノブでスクロールする場合は、左右にだけスクロールします。
(〇一)
① 欲一レ字。
② 欲漢文上レ
③ 欲漢字
④ 欲漢文漢字
⑤ 有
⑥ 有漢文
⑦ 有漢字
⑧ 有漢文漢字
に対する「書き下し文」は、
文を読み字を学ばんと欲す。
② 漢文を読み字を学ばんと欲す。
文を読み漢字を学ばんと欲す。
④ 漢文を読み漢字を学ばんと欲す。
文を読み字を学ぶ者有り。
⑥ 漢文を読み字を学ぶ者有り。
文を読み漢字を学ぶ者有り。
⑧ 漢文を読み漢字を学ぶ者有り。
であって、これらは、全て、
1 連続した二字を転倒させる場合は、必ずレ点を用い、他の返り点を用いてはならない。
2 連続した二字の上下を転倒させる以外の場合に、レ点を用いてはならない。
(古田島洋介、これならわかる返り点、2009年、五七・五八頁)
といふ「ルール」を、満たしてゐる。
然るに、
(〇二)
1 連続した二字を転倒させる場合は、必ずレ点を用い、他の返り点を用いてはならない。
といふ「ルール」が無ければ、
① 欲
② 欲漢文
③ 欲漢字
④ 欲漢文漢字
⑤ 有
⑥ 有漢文
⑦ 有漢字
⑧ 有漢文漢字
といふ「返り点」は、「正しい」。
然るに、
(〇三)
⑤ 有
⑥ 有漢文
⑦ 有漢字
⑧ 有漢文漢字
に対する、
⑤ 有
⑥ 有漢文
⑦ 有漢字
⑧ 有漢文漢字
に於いて、

漢文
字字
漢文漢字
といふ「返り点」は、

漢文
漢字
漢文漢字
といふ「返り点」に等しい。
従って、
(〇三)により、
(〇四)
⑤ 有
⑥ 有漢文
⑦ 有漢字
⑧ 有漢文漢字
といふ「返り点」は、
⑤ 有〔読(文)学(字)者〕。
⑥ 有〔読(漢文)学(字)者〕。
⑦ 有〔読(文)学(漢字)者〕。
⑧ 有〔読(漢文)学(漢字)者〕。
といふ「括弧」に等しい。
(〇五)
① 欲
② 欲漢文
③ 欲漢字
④ 欲漢文漢字
に関しては、
① 下
② 下漢一
③ 下漢上
④ 下漢一漢上
といふ風に、「書き換へ」る。
然るに、
(〇六)
① 下)(上=
① 下〔二(一)(中)上〕。
に於いて、
下〔〕を、
〔 〕下 に変へ、
二(一)を、
(一)二 に変へ、
中(上)を、
(上)中 に変へると、
① 下〔二(一)中(上)〕=
①〔(一)二(上)中〕 下=
〔( 下。
従って、
(〇五)(〇六)により、
(〇七)
① 欲
① 文を読み字を学ばんと欲す。
といふ「返り点」は、
① 欲〔読(文)学(字)〕=
① 〔(文を)読み(字を)学ばんと〕欲す。
といふ「括弧」に、相当する。
従って、
(〇七)により、
(〇八)
④ 欲漢文漢字
④ 漢文を読み漢字を学ばんと欲す。
といふ「返り点」は、
④ 欲〔読(漢文)学(漢字)〕=
④ 〔(漢文を)読み(漢字を)学ばんと〕欲す。
といふ「括弧」に、相当する。
従って、
(〇五)~(〇八)により、
(〇九)
① 欲
② 欲漢文
③ 欲漢字
④ 欲漢文漢字
といふ「返り点」は、
① 欲〔読(文)学(字)〕。
② 欲〔読(漢文)学(字)〕。
③ 欲〔読(文)学(漢字)〕。
④ 欲〔読(漢文)学(漢字)〕。
といふ「括弧」に等しい。
従って、
(〇四)(〇九)により、
(一〇)
① 欲
② 欲漢文
③ 欲漢字
④ 欲漢文漢字
⑤ 有
⑥ 有漢文
⑦ 有漢字
⑧ 有漢文漢字
といふ「(レ点の無い)返り点」は、
① 欲〔読(文)学(字)〕。
② 欲〔読(漢文)学(字)〕。
③ 欲〔読(文)学(漢字)〕。
④ 欲〔読(漢文)学(漢字)〕。
⑤ 有〔読(文)学(字)者〕。
⑥ 有〔読(漢文)学(字)者〕。
⑦ 有〔読(文)学(漢字)者〕。
⑧ 有〔読(漢文)学(漢字)者〕。
といふ「括弧」に、等しい。
従って、
(〇一)(〇二)(一〇)により、
(一一)
① 欲一レ字。
② 欲漢文上レ
③ 欲漢字
④ 欲漢文漢字
⑤ 有
⑥ 有漢文
⑦ 有漢字
⑧ 有漢文漢字
といふ「(レ点が有る)現行の返り点」は、
① 欲〔読(文)学(字)〕。
② 欲〔読(漢文)学(字)〕。
③ 欲〔読(文)学(漢字)〕。
④ 欲〔読(漢文)学(漢字)〕。
⑤ 有〔読(文)学(字)者〕。
⑥ 有〔読(漢文)学(字)者〕。
⑦ 有〔読(文)学(漢字)者〕。
⑧ 有〔読(漢文)学(漢字)者〕。
といふ「括弧」に、等しい。
然るに、
(一二)
丸括弧の導入により、一二点・上下点などの各種の返り点は不要となり、レ点のみで用が足りる(松本巌、漢文訓読の返り点に括弧を導入して構造化する試み(Adobe PDF) - htmlで見 る)。
従って、
(一一)(一二)により、
(一三)
⑧ 有漢文漢字
⑧ 有〔読(漢文)学(漢字)者〕=
⑧ 有(読(漢文)学(漢字)者)。
といふ「返り点・括弧」は、
⑧ 有(読(漢文)学(漢字)者)。
に等しい。
然るに、
(一四)
⑧ 有〔読(漢文)学(漢字)者〕=
⑧ 有(読(漢文)学(漢字)者)=
⑧ 有(読(漢文)学(漢字)者)。
である以上、
⑧ 有(読(漢文)学(漢字)者)。
に於いて、
(読(漢文)学
は「不要」である。
然るに、
(一五)
⑧ 有漢文漢字
⑧ 有漢文漢字
に於ける、
漢文
は、不要である。
従って、
(一三)(一四)(一五)により、
(一六)
⑧ 有漢文漢字
⑧ 有(読(漢文)学(漢字)者)。
に於いて、
漢文
(読(漢文)学
は「不要」である。
(一七)
⑨ 使(籍誠不(以(畜(妻子)憂(飢寒))乱心)有(財銭)以済(医薬))。
に於いて、
⑨ 乱(心)
ではなく、
⑨ 乱
である。
然るに、
(一八)
丸括弧内の文字列は、丸括弧外の文字列との関係において一文字として扱う(松本巌、漢文訓読の返り点に括弧を導入して構造化する試み(Adobe PDF) - htmlで見る)。
従って、
(一七)(一八)により、
(一九)
⑨ 乱心。
といふ「レ点」は、
⑩ 乱(心)
といふ「レ点と丸括弧」に等しい。
従って、
(一七)(一九)により、
(二〇)
⑨ 使(籍誠不(以(畜(妻子)憂(飢寒))乱心)有(財銭)以済(医薬))。
といふ「レ点と丸括弧」は、
⑩ 使(籍誠不(以(畜(妻子)憂(飢寒))乱(心))有(財銭)以済(医薬))。
といふ「レ点と丸括弧」に等しい。
然るに、
(二一)
⑩ 使(籍誠不(以(畜(妻子)憂(飢寒))乱(心))有(財銭)以済(医薬))。
から、
使(籍誠不(以(畜(妻子)憂(飢寒))乱(心))有(財銭)以済(医薬))。
を除くと、
⑩ 使(籍誠不(以(畜(妻子)憂(飢寒))乱(心))有(財銭)以済(医薬))。
(二二)
⑩ 使(籍誠不(以(畜(妻子)憂(飢寒))乱(心))有(財銭)以済(医薬))。
では、「読みにくい」ため、
( )
〔 〕
[ ]
{ }
を用ゐて、
⑩ 使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有(財銭)以済(医薬)}。
とする。
然るに、
(二三)
「漢字」
「漢字「返り点」
「漢字「返り点」を「逆」にすると、
⑩ 使籍誠不妻子飢寒財銭以済医薬
⑩ 人使籍誠丙妻一飢一財一以地医天
然るに、
(二四)
⑩ 人{丙[下〔二(一)二(一)上〕乙(甲)]二(一)地(天)}⇒
⑩ {[〔(一)二(一)二上〕下(甲)乙]丙(一)二(天)地}人。
従って、
(二一)(二二)(二三)により、
(二五)
⑩ 使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有(財銭)以済(医薬)}=
⑩ {籍をして誠に[〔(妻子を)畜ひ(飢寒を)憂ふるを〕以て(心を)乱さ]不(財銭)有りて以て(医薬を)済さ}使む。
といふ「括弧」は、
⑩ 使籍誠不妻子飢寒財銭以済医薬
⑩ 籍をして誠に妻子を畜ひ飢寒ふるをて心を乱さ不財銭りて以て医薬を済使む。
といふ「返り点」に、等しい。
従って、
(一七)~(二五)により、
(二六)
⑨ 使(籍誠不(以(畜(妻子)憂(飢寒))乱心)有(財銭)以済(医薬))。
といふ「レ点と丸括弧」は、
⑩ 使(籍誠不(以(畜(妻子)憂(飢寒))乱(心))有(財銭)以済(医薬))=
⑩ 使{籍誠不[以〔畜(妻子)憂(飢寒)〕乱(心)]有(財銭)以済(医薬)}。
といふ「括弧」に、等しい。
従って、
(二六)により、
(二七)
⑨ 使(籍誠不(以(畜(妻子)憂(飢寒))乱心)有(財銭)以済(医薬))。
に於ける、
使(籍誠不(以(畜(妻子)憂(飢寒))乱心)有(財銭)以済(医薬))。
は、不要である。
(二八)
⑪ 読漢文
⑪ 漢文を 読む。
に於いて、
二 一=( )
とすれば、
⑪ 読漢文
⑪ 読漢文
⑪ 読(漢文)。
といふ「等式」が、成立する。
(二九)
⑫ 読文=
⑫ 読
⑫ 文を 読む。
に於いて、
二 =二 一
二 一=( )
とすれば、
⑫ 読文=
⑫ 読
⑫ 読
⑫ 読(文)。
といふ「等式」が、成立する。
従って、
(二八)(二九)により、
(三〇)
⑫ 読文。
⑬ 読(漢文)。
といふ「レ点と丸括弧」は、
⑫ 読(文)。
⑪ 読(漢文)。
といふ「括弧」に、等しい。
従って、
(一二)~(三〇)により、
(三一)
丸括弧の導入により、一二点・上下点などの各種の返り点は不要となり、レ点のみで用が足りる。と同時に、レ点自体が、不要となる。
(三二)
⑬ 不〔読(文)〕。
⑭ 不〔読(漢文)〕。
であれば、
⑬〔( )〕
⑭〔( )〕
は、「等しい」。
従って、
(三二)により、
(三三)
⑬〔( )〕
⑭〔( )〕
が「構造(structure)」であるならば、
⑬ 不読文=文を読まず。
⑭ 不読漢文=漢文を読まず。
に於ける「構造(structure)」は「等しい」。
然るに、
(三四)
⑬ 不文。
⑭ 不(漢文)。
に於いて、

漢文
は、「等しく」はない。
従って、
(三四)により、
(三五)

漢文
といふ「二通り」が、「構造(structure)」であるならば、
⑬ 不読文=文を読まず。
⑭ 不読漢文=漢文を読まず。
に於ける「構造(structure)」は「等しく」ない。
従って、
(三五)により、
(三六)
⑬ 不読文=文を読まず。
⑭ 不読漢文=漢文を読まず。
に於ける「構造(structure)」が「等しい」のであれば、

漢文
は、「構造(structure)」ではない。
平成二七年〇三月二五日、毛利太。

2015年3月22日日曜日

「返り点」と「括弧」(1.5)。

ブロガー13.5
このブログは、PC上では「縦書き」で表示され、マウスポインタが、「縦書きの部分」にある時に、マウスのホイールを回すと、左右にスクロールし、「横書きの部分」では、上下にスクロールします。下に見えてゐる、スクロールノブでスクロールする場合は、左右にだけスクロールします。
(〇一)
 以前はレ点の原則がゆるやかでした。特に付帯事項2は意識されないことも多く、たとえば「登竜門」を「竜門に登る」と訓読する場合、次のような返り点を打つこともあったのです。
白白白白白白白si りゅうもんsのぼ
【誤】登竜‐門=竜門に登る。
「竜門」の二字をハ イ フ ン
「竜門」の二字を連続符号でつなぎ、レ点で「登」に返していますが。これは現行の返り点では認められません。
(古田島洋介、これならわかる返り点、2009年、五八頁)
従って、
(〇一)により、
(〇二)
【正】登竜‐門=竜門に登る。
といふ「返り点」を認める限り、
① 欲文学一レ字。
② 欲漢‐文学一レ字。
③ 欲文学一レ漢‐字。
④ 欲漢‐文学一レ漢‐字。
⑤ 有文学字者
⑥ 有漢‐文学字者
⑦ 有文学漢‐字者
⑧ 有漢‐文学漢‐字者
といふ「返り点」は、
文を読み字を学ばんと欲す。
② 漢文を読み字を学ばんと欲す。
文を読み漢字を学ばんと欲す。
④ 漢文を読み漢字を学ばんと欲す。
文を読み字を学ぶ者有り。
⑥ 漢文を読み字を学ぶ者有り。
文を読み漢字を学ぶ者有り。
⑧ 漢文を読み漢字を学ぶ者有り。
といふ風に、「訓読」出来る。
(〇三)
1 連続した二字を転倒させる場合は、必ずレ点を用い、他の返り点を用いてはならない。
といふ「ルール」が無ければ、
① 欲
② 欲漢文
③ 欲漢字
④ 欲漢文漢字
⑤ 有
⑥ 有漢文
⑦ 有漢字
⑧ 有漢文漢字
といふ「返り点」は、
文を読み字を学ばんと欲す。
② 漢文を読み字を学ばんと欲す。
文を読み漢字を学ばんと欲す。
④ 漢文を読み漢字を学ばんと欲す。
文を読み字を学ぶ者有り。
⑥ 漢文を読み字を学ぶ者有り。
文を読み漢字を学ぶ者有り。
⑧ 漢文を読み漢字を学ぶ者有り。
といふ風に、「訓読」出来る。
然るに、
(〇四)
レ点 連続した二字の上下を転倒させる。
 付帯事項
1 連続した二字を転倒させる場合は、必ずレ点を用い、他の返り点を用いてはならない。
2 連続した二字の上下を転倒させる以外の場合に、レ点を用いてはならない。
(古田島洋介、これならわかる返り点、2009年、五七・五八頁)
従って、
(〇四)により、
(〇五)
「(学校で習ふ)現行の返り点」としては、
① 欲一レ字。
② 欲漢文上レ
③ 欲漢字
④ 欲漢文漢字
⑤ 有
⑥ 有漢文
⑦ 有漢字
⑧ 有漢文漢字
だけが、「正しい」。
従って、
(〇一)~(〇五)により、
(〇六)
2 連続した二字の上下を転倒させる以外の場合に、レ点を用いてはならない。
が故に、
② 二 レ ‐ 一レ 。
③ 二 レ 一レ ‐ 。
④ 二 レ ‐ 一レ ‐ 。
⑥ 二 レ ‐ レ 一。
⑦ 二 レ レ ‐ 一。
⑧ 二 レ ‐ レ ‐ 一。
といふ「返り点」は、「マチガイ」であって、
1 連続した二字を転倒させる場合は、必ずレ点を用い、他の返り点を用いてはならない。
が故に、
② 下 二 一 中 上。
③ 下 二 一 中 上。
④ 下 二 一 中 上。
⑥ 下 二 一 二 一 上。
⑦ 下 二 一 二 一 上。
⑧ 下 二 一 二 一 上。
といふ「返り点」は、「マチガイ」であって、
1 連続した二字を転倒させる場合は、必ずレ点を用い、他の返り点を用いてはならない。
2 連続した二字の上下を転倒させる以外の場合に、レ点を用いてはならない。
が故に、
① 二 レ 一レ 。
② 下 二 一 上レ 。
③ 三 レ 二 一。
④ 下 二 一 中 上。
⑤ 二 レ レ 一。
⑥ 下 二 一 レ 上。
⑦ 下 レ 二 一 上。
⑧ 下 二 一 二 一 上。
といふ「返り点」は、「正しい」。
従って、
(〇六)により、
(〇七)
1 連続した二字を転倒させる場合は、必ずレ点を用い、他の返り点を用いてはならない。
2 連続した二字の上下を転倒させる以外の場合に、レ点を用いてはならない。
といふ「ルール」が、無ければ、
① 二 レ 一レ 。
② 二 レ ‐ 一レ 。
③ 二 レ 一レ ‐ 。
④ 二 レ ‐ 一レ ‐ 。
⑤ 二 レ レ 一。
⑥ 二 レ ‐ レ 一。
⑦ 二 レ レ ‐ 一。
⑧ 二 レ ‐ レ ‐ 一。
① 下 二 一 中 上。
② 下 二 一 中 上。
③ 下 二 一 中 上。
④ 下 二 一 中 上。
⑥ 下 二 一 二 一 上。
⑦ 下 二 一 二 一 上。
⑧ 下 二 一 二 一 上。
① 二 レ 一レ 。
② 下 二 一 上レ 。
③ 三 レ 二 一。
④ 下 二 一 中 上。
⑤ 二 レ レ 一。
⑥ 下 二 一 レ 上。
⑦ 下 レ 二 一 上。
⑧ 下 二 一 二 一 上。
といふ「二四通りの、返り点」は、「正しい」。
然るに、
(〇八)
⑤ 有
⑥ 有漢文
⑦ 有漢字
⑧ 有漢文漢字
といふ「括弧」は、
⑤ 有
⑥ 有漢文
⑦ 有漢字
⑧ 有漢文漢字
といふ「返り点」に、相当する。
然るに、
(〇九)
① 欲
① 下
とすることが、出来る。
従って、
(一〇)
① 下
① 欲
① 文を読み字を学ばんと欲す。
然るに、
(一一)
① 下)(上=
① 下〔二(一)(中)上〕。
に於いて、
下〔 〕を、
〔 〕下 に変へ、
二(一)を、
(一)二 に変へ、
中(上)を、
(上)中 に変へると、
① 下〔二(一)中(上)〕=
①〔(一)二(上)中〕 下=
〔( 下。
従って、
(一〇)(一一)により、
(一二)
① 欲
① 文を読み字を学ばんと欲す。
といふ「返り点」は、
① 欲〔読(文)学(字)〕=
① 〔(文を)読み(字を)学ばんと〕欲す。
といふ「括弧」に、相当する。
従って、
(一二)により、
(一三)
① 欲
② 欲漢文
③ 欲漢字
④ 欲漢文漢字
といふ「返り点」は、
① 欲〔読(文)学(字)〕=
① 〔(文を)読み(字を)学ばんと〕欲す。
② 欲〔読(漢文)学(字)〕=
② 〔(漢文を)読み(字を)学ばんと〕欲す。
③ 欲〔読(文)学(漢字)〕=
③ 〔(文を)読み(漢字を)学ばんと〕欲す。
④ 欲〔読(漢文)学(漢字)〕=
④ 〔(漢文を)読み(漢字を)学ばんと〕欲す。
といふ「括弧」に、相当する。
従って、
(〇八)(一三)により、
(一四)
① 欲
② 欲漢文
③ 欲漢字
④ 欲漢文漢字
⑤ 有
⑥ 有漢文
⑦ 有漢字
⑧ 有漢文漢字
といふ「返り点」は、
① 欲〔読(文)学(字)〕。
② 欲〔読(漢文)学(字)〕。
③ 欲〔読(文)学(漢字)〕。
④ 欲〔読(漢文)学(漢字)〕。
⑤ 有〔読(文)学(字)者〕。
⑥ 有〔読(漢文)学(字)者〕。
⑦ 有〔読(文)学(漢字)者〕。
⑧ 有〔読(漢文)学(漢字)者〕。
といふ「括弧」に、「置き換へ」ることが、出来る。
従って、
(〇五)(一四)により、
(一五)
① 欲一レ字。
② 欲漢文上レ
③ 欲漢字
④ 欲漢文漢字
⑤ 有
⑥ 有漢文
⑦ 有漢字
⑧ 有漢文漢字
といふ「(学校で習ふ)返り点」が表す「語順」は、
① 欲〔読(文)学(字)〕。
② 欲〔読(漢文)学(字)〕。
③ 欲〔読(文)学(漢字)〕。
④ 欲〔読(漢文)学(漢字)〕。
⑤ 有〔読(文)学(字)者〕。
⑥ 有〔読(漢文)学(字)者〕。
⑦ 有〔読(文)学(漢字)者〕。
⑧ 有〔読(漢文)学(漢字)者〕。
といふ「括弧」が表す「語順」に、等しい。
従って、
(一五)により、
(一六)
①〔( )( )〕。
といふ「括弧」は、
① 二 レ 一レ 。
② 下 二 一 上レ 。
③ 三 レ 二 一。
④ 下 二 一 中 上。
⑤ 二 レ レ 一。
⑥ 下 二 一 レ 上。
⑦ 下 レ 二 一 上。
⑧ 下 二 一 二 一 上。
といふ「現行の返り点」に、「対応」する。
然るに、
(一七)
⑧ 読漢‐文=
⑧ 読(漢文)。
とすることが、出来る。
従って、
(一七)により、
(一八)
⑧ 有漢‐文学漢‐字者
といふ「返り点」は、
⑧ 有(漢文)学(漢字)者
とすることが、出来る。
然るに、
(一九)
丸括弧の導入により、一二点・上下点などの各種の返り点は不要となり、レ点のみで用が足りる(松本巌、漢文訓読の返り点に括弧を導入して構造化する試み(Adobe PDF) - htmlで見る)。
従って、
(一九)により、
(二〇)
⑧ 有(漢文)学(漢字)者
は、更に、
⑧ 有(読(漢文)学(漢字)者)。
とすることが、出来る。
然るに、
(二一)
⑧ 有(読(漢文)学(漢字)者)。
といふ「レ点と括弧」は、
⑧ 有レ下レ二漢文レ二漢字
といふ風に、見なすことが、出来る。
然るに、
(二二)
⑧ 読漢文=漢文を読む。
⑧ 読漢文=漢文を読む。
⑧ 読漢文=漢文を読む。
であるため、
⑧ 有漢文漢字
に於ける、
漢文
は、不要である。
従って、
(二一)(二二)により、
(二三)
⑧ 有(読(漢文)学(漢字)者)。
に於ける、
(読(漢文)学
も、不要である。
平成二七年〇三月二二・三日、毛利太。