このブログは、PC上では「縦書き」で表示され、マウスポインタが、「縦書き」の部分にある時に、マウスのホイールを回すと、左右にスクロールし、「横書き」の部分では、上下にスクロールします。下に見えてゐる、スクロールノブでスクロールする場合は、左右にだけスクロールします。
(〇一)
例へば、
① 知下我不レ羞二小節一而恥中功名不上レ顕二于天下一也。
といふ「返り点」は、「参考書」に載ってゐるが、
① 知戊我不三羞二小節一而恥丁功名不丙レ顕乙于天下甲也。
といふ「返り点」は、「参考書」に載ってゐない。
然るに、
(〇二)
① 知下我不レ羞二小節一而恥中功名不上レ顕二于天下一也=
① 知戊我不三羞二小節一而恥丁功名不丙レ顕乙于天下甲也=
① 知八我不三羞二小節一而恥七功名不六レ顕五于天下四也=
① 我の小節一を羞二ぢ不三して功名の天下四に顕五れ不六るを恥七ずるを知八ればなり。
とすれば、
① 知下我不レ羞二小節一而恥中功名不上レ顕二于天下一也=
① 我の小節を羞ぢ不して、功名の天下に顕れ不るを恥づるを知ればなり。
といふ「返り点」を、「説明」した。ことになる。
従って、
(〇一)(〇二)により、
(〇三)
① 知戊我不三羞二小節一而恥丁功名不丙レ顕乙于天下甲也=
① 知八我不三羞二小節一而恥七功名不六レ顕五于天下四也=
① 我の小節一を羞二ぢ不三して功名の天下四に顕五れ不六るを恥七ずるを知八ればなり。
といふ「返り点」は、「現行の返り点」としては、「マチガイ」であるが、
① 知下我不レ羞二小節一而恥中功名不上レ顕二于天下一也。
といふ「返り点」を「説明」する上で、
① 知戊我不三羞二小節一而恥丁功名不丙レ顕乙于天下甲也=
① 知八我不三羞二小節一而恥七功名不六レ顕五于天下四也。
といふ「返り点」は、「有効」である。
それ故、
(〇四)
① 知下我不レ羞二小節一而恥中功名不上レ顕二于天下一也=
① 知戊我不三羞二小節一而恥丁功名不丙レ顕乙于天下甲也=
① 知八我不三羞二小節一而恥七功名不六レ顕五于天下四也。
といふ「形」による「説明」を、「一二点による説明」とする。
(〇五)
「一二点による説明」に対して、
知下 には、下点 があるため、
知 は、読まない。
我 は そのまま、読む。
不レ には、レ点 があるため、
羞 を、読もうとすると、
羞二 には、二点 があるため、
羞 は 読まない。
小 は、そのまま、読む。
節 を、読もうとすると、
節一 には、一点 があるため、
節 を読み、
節一 から、
羞二 に返って、
羞 を読み、
羞 の上の、レ点 により、
不 を読む。
而 は、「置き字」であるため、読まない。
恥下 には、中点 があるため、
恥 は、読まない。
功 は、そのまま、読む。
名 は、そのまま、読む。
不上レ には、レ点 があるため、
顕 を、読もうとすると、
顕二 には、二点 があるため、
顕 は 読まない。
于 は、「置き字」であるため、読まない。
天 は、そのまま、読む。
下一 には、一点 があるため、 下 を、読んでから、
顕二 を読み、
顕 の上の、レ点 により、
不上 に返って、
不 を、読み、
不上 から、
恥中 に返って、
恥 を、読み、
恥中 から、
知下 に返って、
知 を、読む。
といふ「説明」を、「逐次的説明」とする。
従って、
(〇四)(〇五)により、
(〇六)
「一二点による説明」は、「簡単」であるが、
「逐次的説明」は、る説明「簡単」ではない。
然るに、
(〇七)
① 知下我不レ羞二小節一而恥中功名不上レ顕二于天下一也=
① 我の小節を羞ぢ不して、功名の天下に顕れ不るを恥づるを知ればなり。
に対して、
② 知戊我不三必羞二小節一而恥丁功名不丙常顕乙于天下甲也=
② 我の必ずしも小節を羞ぢ不して、功名の常には天下に顕れ不るを恥づるを知ればなり。
は、「現行の返り点」として、「正しい」。
従って、
(〇八)
① 知下我不レ羞二小節一而恥中功名不上レ顕二于天下一也。
であっても、
② 知戊我不三必羞二小節一而恥丁功名不丙常顕乙于天下甲也。
と同様に、
① 知戊我不三羞二小節一而恥丁功名不丙顕乙于天下甲也。
であっても良いやうに、思へるものの、既に、述べた通り、
① 知戊我不三羞二小節一而恥丁功名不丙顕乙于天下甲也。
に於ける、
① 戊 三 二 一 丁 丙 乙 甲。
といふ「返り点」は、「参考書(1973年)」には、載ってゐない。
(〇九)
「金文京、漢字と東アジア、2010年、52頁」を読む限り、
レ点 は、本来は、「上の一字」と、「下の一字」を、逆にして読む際の、記号であったやうである。
従って、
(〇九)により、
(一〇)
「本来の、レ点の用法」からすれば、
③ 不レ読二漢文一=
③ 読レ不二漢文一=
③ 読 漢文一不二。
といふ、ことになる。
従って、
(一〇)により、
(一一)
③ 不レ読二漢文一=
③ 漢文を読まず。
といふ「読み方」は、
レ点 の、「本来の使い方」ではない。
然るに、
(一二)
③ 不三読二漢文一。
であれば、
誰であっても、
③ 不三読二漢文一=
③ 漢文一を読二ま不三。
といふ「順番」で、読むことになる。
従って、
(一一)(一二)により、
(一三)
③ 不レ読二漢文一=
③ 漢文一を読二ま不レ。
と読まれるやうに、なった時点で、
③ レ は、
③ 三 の「略号」に変はった。
といふ風に、見なすことが、出来る。
従って、
(一四)
④ 不レ可レ不レ読二漢文一=
④ 漢文一を読二ま不レる可レから不レ。
であれば、
④ レ レ レ は、
④ 五 四 三 の「略号」である。
といふ風に、見なすことが、出来る。
然るに、
(一五)
さうであれば、
④ 不レ可レ不レ読二漢文一=
④ 不五可四不三読二漢文一=
④ 漢文一を読二ま不三る可四から不五。
とする所の、「一二点による説明」に、「支障」は無い。
然るに、
(一六)
④ 不レ可レ不レ読二漢文一=
④ 不五可四不三読二漢文一。
である以上、
④ 不レ可レ不レ
④ 不五可四不三
に於ける、
④ レ レ レ と、
④ 五 四 三 は、
「同じ位置」に、無ければ、ならない。
然るに、
(一七)
レ点は下の字に属して左肩につけ、その他の一二点などは字の左下につける(原田種成、私の漢文講義、1995年、41頁)。
従って、
(一六)(一七)により、
(一八)
原田先生の説に、従ふ限り、
④ レ レ レ は、
④ 五 四 三 の「略号」ではない。
従って、
(一八)により、
④ 不レ可レ不レ読二漢文一=
④ 不五可四不三読二漢文一=
④ 漢文一を読二ま不三る可四から不五。
とする所の、「一二点による説明」は、普通は、行はれることが、無い。
然るに、
(一九)
「結果」として、
④ 不レ可レ不レ読二漢文一=
④ 不五可四不三読二漢文一=
④ 漢文一を読二ま不三る可四から不五。
① 知下我不レ羞二小節一而恥中功名不上レ顕二于天下一也=
① 知戊我不三羞二小節一而恥丁功名不丙レ顕乙于天下甲也=
① 知八我不三羞二小節一而恥七功名不六レ顕五于天下四也=
① 我の小節一を羞二ぢ不三して功名の天下四に顕五れ不六るを恥七ずるを知八ればなり。
であることは、「事実」である。
加へて、
(二〇)
④ 不レ可レ不レ読二漢文一=
④ 不五可四不三読二漢文一=
④ 漢文一を読二ま不三る可四から不五。
とすれば、これ以上、
④ 不レ可レ不レ読二漢文一。
といふ「返り点」を、「説明」する必要は無い。
加へて、
(二一)
⑤ 恐二衆狙之不一レ馴二於己一=
⑤ 恐四衆狙之不三一馴二於己一=
⑤ 衆狙の己一に馴二れ不三るを恐四る。
といふ、「一二点による説明」を行ふ限り、
白教えて! goo
s質問者:noname#100659
s投稿日時:2005/11/20 01:10
s漢文についてお聞きします。
s漢文の教科書に次のような文章が出てきます。
s例文は有名な朝三暮四です。
s恐二 衆狙之 不一レ 馴二 於己一也
sこれなのですが、打ち方はこれ一通りと決まっていますか?
s次のように打つと何がいけないのでしょうか?
s同じように読めてしまうような気がするのですが・・・。
s恐三衆狙之 不レ 馴二 於己一也
s右の打ち方だと何が問題でしょうか?
s同じにはなりませんでしょうか?
といふ「疑問」は、有り得ない。
従って、
(〇一)~(二一)により、
(二二)
「レ点を含む、返り点」の説明は、「逐次的説明」に頼るのではなく、
① レ点 を用ゐなければ、かうである。
だけれども、この場合は、
② レ点 を用ゐるのが、「ルール」なので、
③ 正しくは、かうである。
といった、「一二点による説明」を、行ふべきである。
平成二七年〇二月二五日、毛利太。
(〇一)
例へば、
① 知下我不レ羞二小節一而恥中功名不上レ顕二于天下一也。
といふ「返り点」は、「参考書」に載ってゐるが、
① 知戊我不三羞二小節一而恥丁功名不丙レ顕乙于天下甲也。
といふ「返り点」は、「参考書」に載ってゐない。
然るに、
(〇二)
① 知下我不レ羞二小節一而恥中功名不上レ顕二于天下一也=
① 知戊我不三羞二小節一而恥丁功名不丙レ顕乙于天下甲也=
① 知八我不三羞二小節一而恥七功名不六レ顕五于天下四也=
① 我の小節一を羞二ぢ不三して功名の天下四に顕五れ不六るを恥七ずるを知八ればなり。
とすれば、
① 知下我不レ羞二小節一而恥中功名不上レ顕二于天下一也=
① 我の小節を羞ぢ不して、功名の天下に顕れ不るを恥づるを知ればなり。
といふ「返り点」を、「説明」した。ことになる。
従って、
(〇一)(〇二)により、
(〇三)
① 知戊我不三羞二小節一而恥丁功名不丙レ顕乙于天下甲也=
① 知八我不三羞二小節一而恥七功名不六レ顕五于天下四也=
① 我の小節一を羞二ぢ不三して功名の天下四に顕五れ不六るを恥七ずるを知八ればなり。
といふ「返り点」は、「現行の返り点」としては、「マチガイ」であるが、
① 知下我不レ羞二小節一而恥中功名不上レ顕二于天下一也。
といふ「返り点」を「説明」する上で、
① 知戊我不三羞二小節一而恥丁功名不丙レ顕乙于天下甲也=
① 知八我不三羞二小節一而恥七功名不六レ顕五于天下四也。
といふ「返り点」は、「有効」である。
それ故、
(〇四)
① 知下我不レ羞二小節一而恥中功名不上レ顕二于天下一也=
① 知戊我不三羞二小節一而恥丁功名不丙レ顕乙于天下甲也=
① 知八我不三羞二小節一而恥七功名不六レ顕五于天下四也。
といふ「形」による「説明」を、「一二点による説明」とする。
(〇五)
「一二点による説明」に対して、
知下 には、下点 があるため、
知 は、読まない。
我 は そのまま、読む。
不レ には、レ点 があるため、
羞 を、読もうとすると、
羞二 には、二点 があるため、
羞 は 読まない。
小 は、そのまま、読む。
節 を、読もうとすると、
節一 には、一点 があるため、
節 を読み、
節一 から、
羞二 に返って、
羞 を読み、
羞 の上の、レ点 により、
不 を読む。
而 は、「置き字」であるため、読まない。
恥下 には、中点 があるため、
恥 は、読まない。
功 は、そのまま、読む。
名 は、そのまま、読む。
不上レ には、レ点 があるため、
顕 を、読もうとすると、
顕二 には、二点 があるため、
顕 は 読まない。
于 は、「置き字」であるため、読まない。
天 は、そのまま、読む。
下一 には、一点 があるため、 下 を、読んでから、
顕二 を読み、
顕 の上の、レ点 により、
不上 に返って、
不 を、読み、
不上 から、
恥中 に返って、
恥 を、読み、
恥中 から、
知下 に返って、
知 を、読む。
といふ「説明」を、「逐次的説明」とする。
従って、
(〇四)(〇五)により、
(〇六)
「一二点による説明」は、「簡単」であるが、
「逐次的説明」は、る説明「簡単」ではない。
然るに、
(〇七)
① 知下我不レ羞二小節一而恥中功名不上レ顕二于天下一也=
① 我の小節を羞ぢ不して、功名の天下に顕れ不るを恥づるを知ればなり。
に対して、
② 知戊我不三必羞二小節一而恥丁功名不丙常顕乙于天下甲也=
② 我の必ずしも小節を羞ぢ不して、功名の常には天下に顕れ不るを恥づるを知ればなり。
は、「現行の返り点」として、「正しい」。
従って、
(〇八)
① 知下我不レ羞二小節一而恥中功名不上レ顕二于天下一也。
であっても、
② 知戊我不三必羞二小節一而恥丁功名不丙常顕乙于天下甲也。
と同様に、
① 知戊我不三羞二小節一而恥丁功名不丙顕乙于天下甲也。
であっても良いやうに、思へるものの、既に、述べた通り、
① 知戊我不三羞二小節一而恥丁功名不丙顕乙于天下甲也。
に於ける、
① 戊 三 二 一 丁 丙 乙 甲。
といふ「返り点」は、「参考書(1973年)」には、載ってゐない。
(〇九)
「金文京、漢字と東アジア、2010年、52頁」を読む限り、
レ点 は、本来は、「上の一字」と、「下の一字」を、逆にして読む際の、記号であったやうである。
従って、
(〇九)により、
(一〇)
「本来の、レ点の用法」からすれば、
③ 不レ読二漢文一=
③ 読レ不二漢文一=
③ 読 漢文一不二。
といふ、ことになる。
従って、
(一〇)により、
(一一)
③ 不レ読二漢文一=
③ 漢文を読まず。
といふ「読み方」は、
レ点 の、「本来の使い方」ではない。
然るに、
(一二)
③ 不三読二漢文一。
であれば、
誰であっても、
③ 不三読二漢文一=
③ 漢文一を読二ま不三。
といふ「順番」で、読むことになる。
従って、
(一一)(一二)により、
(一三)
③ 不レ読二漢文一=
③ 漢文一を読二ま不レ。
と読まれるやうに、なった時点で、
③ レ は、
③ 三 の「略号」に変はった。
といふ風に、見なすことが、出来る。
従って、
(一四)
④ 不レ可レ不レ読二漢文一=
④ 漢文一を読二ま不レる可レから不レ。
であれば、
④ レ レ レ は、
④ 五 四 三 の「略号」である。
といふ風に、見なすことが、出来る。
然るに、
(一五)
さうであれば、
④ 不レ可レ不レ読二漢文一=
④ 不五可四不三読二漢文一=
④ 漢文一を読二ま不三る可四から不五。
とする所の、「一二点による説明」に、「支障」は無い。
然るに、
(一六)
④ 不レ可レ不レ読二漢文一=
④ 不五可四不三読二漢文一。
である以上、
④ 不レ可レ不レ
④ 不五可四不三
に於ける、
④ レ レ レ と、
④ 五 四 三 は、
「同じ位置」に、無ければ、ならない。
然るに、
(一七)
レ点は下の字に属して左肩につけ、その他の一二点などは字の左下につける(原田種成、私の漢文講義、1995年、41頁)。
従って、
(一六)(一七)により、
(一八)
原田先生の説に、従ふ限り、
④ レ レ レ は、
④ 五 四 三 の「略号」ではない。
従って、
(一八)により、
④ 不レ可レ不レ読二漢文一=
④ 不五可四不三読二漢文一=
④ 漢文一を読二ま不三る可四から不五。
とする所の、「一二点による説明」は、普通は、行はれることが、無い。
然るに、
(一九)
「結果」として、
④ 不レ可レ不レ読二漢文一=
④ 不五可四不三読二漢文一=
④ 漢文一を読二ま不三る可四から不五。
① 知下我不レ羞二小節一而恥中功名不上レ顕二于天下一也=
① 知戊我不三羞二小節一而恥丁功名不丙レ顕乙于天下甲也=
① 知八我不三羞二小節一而恥七功名不六レ顕五于天下四也=
① 我の小節一を羞二ぢ不三して功名の天下四に顕五れ不六るを恥七ずるを知八ればなり。
であることは、「事実」である。
加へて、
(二〇)
④ 不レ可レ不レ読二漢文一=
④ 不五可四不三読二漢文一=
④ 漢文一を読二ま不三る可四から不五。
とすれば、これ以上、
④ 不レ可レ不レ読二漢文一。
といふ「返り点」を、「説明」する必要は無い。
加へて、
(二一)
⑤ 恐二衆狙之不一レ馴二於己一=
⑤ 恐四衆狙之不三一馴二於己一=
⑤ 衆狙の己一に馴二れ不三るを恐四る。
といふ、「一二点による説明」を行ふ限り、
白教えて! goo
s質問者:noname#100659
s投稿日時:2005/11/20 01:10
s漢文についてお聞きします。
s漢文の教科書に次のような文章が出てきます。
s例文は有名な朝三暮四です。
s恐二 衆狙之 不一レ 馴二 於己一也
sこれなのですが、打ち方はこれ一通りと決まっていますか?
s次のように打つと何がいけないのでしょうか?
s同じように読めてしまうような気がするのですが・・・。
s恐三衆狙之 不レ 馴二 於己一也
s右の打ち方だと何が問題でしょうか?
s同じにはなりませんでしょうか?
といふ「疑問」は、有り得ない。
従って、
(〇一)~(二一)により、
(二二)
「レ点を含む、返り点」の説明は、「逐次的説明」に頼るのではなく、
① レ点 を用ゐなければ、かうである。
だけれども、この場合は、
② レ点 を用ゐるのが、「ルール」なので、
③ 正しくは、かうである。
といった、「一二点による説明」を、行ふべきである。
平成二七年〇二月二五日、毛利太。
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